痛み
Oさん宅のミミちゃんは,4ヶ月のキジの雄猫。
ワクチン接種が2回終わり,今日は去勢手術に来院されました。
“できるだけ若い時期に手術を行うことで,恐怖感と心の傷を与えずにすみます。マーキングを覚える前なので,これからもマーキングすることはないでしょう。発情にかかわるストレスもなくなり,一緒に暮らしやすくなります。麻酔・手術のリスクは全くゼロではありませんが,最大限注意を払い行いますので,お預かりしますね。では,最後に何か気になることがあれば,おっしゃってください。”
ひととおり説明が終わり,Oさんに伺うと,
“実は,娘が喘息で,里親を探したく・・・,ポスターも持ってきたのですが。”
予想しなかったOさんの返事に,私は言葉を失いました。
ペットオーナーの数<<<猫の数 の図式は,今も変わりません。それでも,Oさんはミミちゃんを手放さなければならず。ミミちゃんのために最善の処置を考え,希望されています。
“できる限り,お手伝いいたします。”
ミミちゃんとポスターをお預かりしました。
手術が終わって2ヵ月後,ミミちゃんは新しい家族に迎えられました。
もとは,捨て猫だったミミちゃん。
Oさんは,3ヶ月間,ミミちゃんをとても大切にされ可愛がっていました。ミミちゃんを手放すことに,どんなに心を痛めたことか。
ミミちゃんがどう思っているかは,ミミちゃんにしか分かりません。
でも,私が,Oさんに自信をもって言えるのは,
“ミミちゃんの新しい家族は,ミミちゃんと,とっても幸せにしていますよ!!”